口の中がヒリヒリする!原因と対処法

口の中がヒリヒリ、ピリピリ痛むことはありませんか?口の中にそのような症状が起きている場合、原因はいくつか考えられます。

今回は口の中のヒリヒリ、ピリピリの原因、そしてその対処法についてご紹介していきます。

 

口の中のヒリヒリ・ピリピリを起こす原因と対処法

◆口腔乾燥症(ドライマウス)

唾液の分泌が落ちる場合、もしくは唾液が乾いてしまうことによって起こります。主な原因としては、ストレス、タバコ、アルコール、口呼吸、薬の副作用などが挙げられます。また、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患の一症状として現れる場合もあります。

<対処法>

口の乾燥を引き起こす原因を突き止め、それに対しての改善を試みます。改善が望めない場合には、うがい薬、保湿ジェル、人工唾液、唾液の分泌を促す薬の処方などで対処することもあります。唾液腺の分泌を促すマッサージも効果的です。

◆外傷・火傷

お口の中を傷つけてしまった場合、火傷などによってもピリピリした状態が続くことがあります。

<対処法>

通常、数日も経てば良くなりますが、もし尖った歯など、刺激するものがある場合にはその原因を取り除くようにしましょう。

◆口腔カンジダ症

免疫力が低下している時や、ステロイド剤や抗生剤の長期の服用によって口の中の細菌バランスが崩れ、カビの一種であるカンジダ菌が増殖することで発症します。白い膜ができ、それを取り除くとその下は赤くただれた状態になっていて、ヒリヒリ、ピリピリ痛みます。

<対処法>

免疫力回復に努め、口の中を清潔に保ち、抗真菌薬のうがい薬や飲み薬で治療します。

◆扁平苔癬(へんぺいたいせん)

口の粘膜に白いものがレース状に現れ、触れるとピリピリと痛む難治性の病気です。

<対処法>

ビタミン製剤や抗アレルギー薬、精神安定剤などの投与、また、うがい薬やステロイド、抗生剤の軟膏などを使うこともあります。

◆白板症(はくばんしょう)

表面が硬くなった白い板状や斑点状の病変です。原因は不明で、痛みがあるものは前がん病変である場合があります。

<対処法>

刺激源の除去、ビタミンA 製剤の投与、手術による治療などが行われます。

◆アフタ性口内炎

疲れが溜まったり、ビタミンが不足したりすることによって起こる口内炎です。一つだけ単独でできる場合や、複数一度に出る場合もあります。

<対処法>

通常、10日ほどで自然に治りますが、症状が辛い場合には、ストロイドの軟膏やレーザー照射などが有効です。

◆ヘルペス性口内炎

単純性ヘルペスウイルスの初感染で起こります。感染しても症状を出さないで経過することも多いですが、数パーセントはヘルペス性口内炎として発症します。主に子供に発症しますが、大人でも起こることがあります。

口内に水疱が大量にでき、それが潰れるとアフタ性口内炎になり、強く痛み、飲食も困難になります。併発する症状として、発熱、口臭、倦怠感、あごの下のリンパ節の腫れなども起こります。

<対処法>

休息が大事ですが、薬物療法(抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗生剤)も行われます。ひどい場合には、入院が必要になることもあります。

◆口腔灼熱症候群(こうくうしゃくねつしょうこうぐん)

見た目や検査でも異常が見られないのにもかかわらず、口の中がヒリヒリ、ピリピリ痛む状態
が長期的に続くものです。特に中年女性においては舌がピリピリと痛む「舌痛症」としてよく現れます。

<対処法>

なかなか治りにくいですが、ビタミン剤の投与、漢方、精神安定剤、うがい薬の投与といった治療が一般的です。

◆栄養不足

ビタミンB群を主とするビタミン欠乏症、鉄、亜鉛の欠乏によって口の中の粘膜がヒリヒリと痛むことがあります。

<対処法>

食生活の改善とともにサプリメントでの対処を行います。

◆アレルギー

歯科用金属に対する金属アレルギーや、歯磨き粉の界面活性剤、果物などのアレルギーによって口の中がヒリヒリ痛むことがあります。

<対処法>

アレルギーテストによってアレルギー源を特定し、取り除いていきます。

◆化学物質による刺激

アルコール含有のうがい薬やマウススプレー、食品添加物に対する過敏症などにより、口の中が過敏になる場合があります。

<対処法>

もし、何かを口に入れた後、いつも 違和感などの症状が出るようなものがあれば、それを控えてみましょう。
 
 
症状がなかなか落ち着かない場合には、一度歯科を受診するようにしましょう。