歯の一部が白くなっている、これって虫歯?

歯の表面が一部白くなってしまうことがあります。これはホワイトスポットと呼ばれるものですが、明らかに他の部分よりも白いので虫歯なのか、治療の必要があるのか気になっている方もいるかもしれません。

今回はホワイトスポットとはいったい何なのか、治療の必要性があるのか、などについてご紹介していきます。

 

ホワイトスポットとは

ホワイトスポットとは、歯の表層のエナメル質のミネラルが抜けてしまっているために白くなっている状態を言います。

ホワイトスポットの原因としては、主に次のことが考えられています。

◆初期虫歯

虫歯というのは、歯のミネラルが酸によって溶かされて穴があく状態を言いますが、歯が溶け始める段階でミネラルが抜け始めると、透明感が失われて白くなります。その後再石灰化と言って唾液のミネラルが再度沈着すると虫歯にならずに済みますが、白い状態は残ってしまいます。

◆エナメル質形成不全

白くなる場合のもう一つの原因として、「エナメル質形成不全」というものがあります。これは、歯の形成段階で何らかの原因で歯がきちんと形成されていなかったことによります。

エナメル質形成不全では、歯の一部が白っぽくなるだけでなく、茶色や黄色になることもあります。

エナメル質形成不全の原因としては、1歳位くらいまでに発疹が出る病気にかかった場合、高熱が出た場合、抗生物質の薬を飲んだ場合といったものが考えられています。

ホワイトスポットは治療が必要?

ホワイトスポットがある場合、初期虫歯である場合には、歯磨きの徹底、そして歯科医院でのフッ素塗布をすることにより、虫歯に進展させないことが重要になってきます。もし既に再石灰化している場合には特に問題が起こることはありませんが、見た目が気になる場合には、その部分だけ削ってプラスチックで詰める、ラミネートベニアで表にセラミックを貼り付けるといった対処法があります。

ただし、プラスチックで詰める場合には、年数が経つとその部分が黄ばんでくるので、そういったことも考慮に入れて慎重に判断する必要がありますし、ラミネートベニアの場合も、歯を削る必要があるので、それについてもしっかりと考えた上で判断しましょう。

エナメル質形成不全の場合も、どの程度形成不全があるかにもよっても対処法は変わってきます。エナメル質がほとんどないような場合には、歯を保護するためにセラミックで全体を覆った方が良い場合もありますし、程度が軽ければそのままでも問題ないケースも多くあります。