インプラントって誰でもできる?
歯を失うと、なんらかの方法で歯を補う必要性が出てきます。その際に、インプラントというのも選択肢の一つになってきます。
そこで、「自分でもインプラントは可能なのだろうか?」と気になっている人もいることでしょう。実際に、インプラントは万人に可能な方法ではありません。
今回は、インプラントはどんな場合に注意が必要になってくるか、についてご紹介していきます。
インプラント治療に注意が必要な場合
インプラント治療の特徴として、人工の歯根を顎の骨に埋め込む、という外科手術が必要になる、ということが挙げられます。
そのため、次のようなケースにおいてはインプラントの治療ができない可能性があります。
◆全身的な病気がある場合
全身の病気によってはインプラント治療に注意が必要、もしくは治療ができない場合があります。例えば、糖尿病、骨粗鬆症、がん、心臓病、肝臓病といった病気をお持ちの方は、病状、服用している薬の内容によってはインプラント治療を避けた方が良い場合があります。
◆骨の状態がよくない場合
人工歯根を埋めるための土壌となる骨がしっかりしていないケースでは、インプラントを安定させることができません。そのため、骨が痩せてしまっていたり、幅がなかったりするケースなどにおいては、そのままではインプラントをすることができません。
ただし、骨を増やす手術をすることによってインプラント治療が可能になる場合もあります。
◆歯周病にかかっている場合
歯周病にかかっている歯がある場合、インプラントを埋めたとしても、そこに歯周病菌が感染してしまうリスクがあります。もしインプラント周囲に歯周病菌が感染してしまうと、インプラントの脱落を招く「インプラント周囲炎」にかかってしまう恐れがあるため、歯周病の治療がきちんと行われている必要があります。
◆喫煙している場合
タバコはインプラント治療における大きなリスク要因となります。タバコを吸っているとインプラントが骨にくっつきにくくなりますし、仮にインプラントと骨がくっついたとしても、後にインプラント周囲炎にかかってインプラントが抜け落ちるリスクが高くなります。
◆お口のケアがきちんとできない場合
インプラントも天然歯と同様、しっかりとお手入れができていないと歯を健康に保つことができず、早く抜けるリスクがあります。そのため、ご自分で毎日の歯磨きをきちんとできない場合や、定期的に歯科でのメンテナンスを受けられない場合にはインプラント治療はおすすめできません。
◆妊娠中の方、成長期の方
妊娠中の外科手術はさまざまなリスクがありますので、インプラント手術も行うことはできません。また、成長期のお子さんの場合、顎の骨も成長過程にあるため、インプラント治療は行いません。