歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)

院長より
歯ぎしりは「癖」ではなく“病気”として対策が必要です。歯ぎしり・食いしばりは、本人の自覚がないまま慢性化し、歯がすり減る、欠ける、知覚過敏、顎関節症、頭痛、肩こりなど幅広いトラブルを引き起こすことがあります。
特に就寝中は噛む力が日中の2〜3倍、最大で500kg以上に達することも報告されています。
「治療が必要な病的ブラキシズム」であるにもかかわらず、放置されているケースが多いのが現状です。
当院では、噛み合わせ・筋活動・生活習慣・ストレス要因まで総合的に評価し、患者様に最適な治療を提案いたします。

歯ぎしり・食いしばりの種類

  • グラインディング(ギリギリこすり合わせる)
  • クレンチング(強く噛みしめる)
  • タッピング(カチカチ歯を鳴らす)

多くは睡眠中に起こり、周囲から指摘されて気づくことも少なくありません。

主な原因

  • ストレス・自律神経の乱れ
  • 強い噛み合わせ・歯列不正
  • 睡眠環境・姿勢
  • 飲酒・喫煙・カフェイン
  • 職業的負荷(力仕事・集中作業)
  • 日中の緊張癖(TCH:歯列接触癖)

放置すると起こる可能性のあるトラブル

  • 歯のすり減り(咬耗)・欠け
  • 知覚過敏・神経が死ぬことも
  • 歯周病の悪化
  • 詰め物・被せ物の破損
  • 顎関節症・開口障害
  • 頭痛・肩こり・耳鳴り
  • 見た目の変化(咬耗による老け顔)

当院の診断方法

  • 噛み合わせ・咬合力の評価
  • 歯の摩耗(咬耗度)のチェック
  • 顎関節・筋肉の触診
  • 就寝時症状の問診
  • CT・レントゲンによる骨評価
  • 生活習慣・職業環境の分析

当院で行う治療・予防方法

① スプリント(ナイトガード)療法

就寝時にマウスピースを装着し、歯や顎関節を保護します。保険適用で作製可能です。
摩耗防止・筋活動の緩和に有効です。

② 噛み合わせ調整(咬合治療)

歯の接触関係や力の偏りが原因の場合、噛み合わせを整えることで負担を減らします。

③ TCH改善指導(歯列接触癖トレーニング)

日中の癖に対する行動療法で、職場環境・スマホ姿勢改善なども含みます。

④ 生活習慣・睡眠衛生指導

ストレスマネジメント、就寝前ルーティン、カフェイン・アルコール管理も重要です。

治療が必要なサイン

  • 朝起きると顎が疲れている
  • 歯がしみる・欠ける・擦り減ってきた
  • 詰め物がよく取れる
  • 家族に歯ぎしりを指摘された
  • 頭痛や肩こりが慢性化している
  • エラが張ってきた気がする

リスク・副作用

  • マウスピースの慣れに時間がかかる場合あり
  • 噛み合わせに変化を感じる場合あり
  • 治療継続・メンテナンスが必要

よくある質問(Q&A)

Q. 歯ぎしりは治りますか?

完全に消失しないこともありますが、症状悪化を防ぐ・歯を守ることが治療の目的です。

Q. 子どもの歯ぎしりも治療が必要ですか?

成長発達の一環で自然に治ることもあります。必要性は年齢と状態をみて判断します。

Q. 歯が割れることはありますか?

強い食いしばりは歯根破折の原因になるため、早期対策が重要です。

新宿で歯ぎしり・食いしばりが気になる方へ

「寝ているだけだから大丈夫」「癖だから仕方ない」と放置すると、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。
当院では、原因分析から治療後のメインテナンスまで一貫してサポートしています。
顎の疲れ、歯の摩耗、知覚過敏、詰め物のトラブルなど、どんな小さな違和感でもお気軽にご相談ください。

◎精密検査・セカンドオピニオンも受け付けています。