こんなにいろいろ!子どもの歯並びが悪くなる原因と対策

歯並びというのは、見た目はもちろん、健康面においてもとても大事な要素です。
歯並びの悪さは遺伝だから仕方がない、と思われていることがありますが、実は遺伝以外の原因が関係していることが多くあります。

 

歯並びの悪さは後天的なものが多い?

日本人は西洋人に比べて顎が小さいので、歯並びが悪い人が多いと言われています。確かに人種によって骨格は異なりますので、そのような要素が関係していることもあるでしょう。

ですが、骨格というのは生活習慣や食習慣などのような後天的な原因でも変わってきますし、実際にそのようなことが原因と思われるケースを多く目にします。

歯並びを悪くしてしまう遺伝以外の原因

歯がしみる場合には、自己判断をせず、まずその原因を歯科できちんと調べることが大事です。その上で、原因により次のような治療法を行います。

◆口周囲の癖

なくて七癖というように、誰でも無意識に行っている癖があります。もしそれが口の周囲の癖である場合、それが歯並びや骨格の異常を引き起こすことがあります。例えば、指しゃぶり、爪を噛む癖、唇を噛む癖、舌を突き出す癖、ほお杖などです。このような癖は歯やあごに力をかけ続けるため、それが影響してしまうのです。

<対策>

もし、上記のような癖を見つけたら、なぜ悪いのかを説明し、影響が少ないうちにできるだけ早くやめさせることが大事です。

◆虫歯

乳歯の虫歯がひどくなると、本来生え変わるべき時期よりも早い段階で抜かなければならなくなることがあります。そうすると、後方にある歯が寄ってきて、抜いた後から生えてくる永久歯の生える場所がなくなり、歯並びを悪くしてしまいます。

<対策>

お子さんが小さなうちから虫歯予防、早期発見・早期治療に努めることが大事です。

◆口呼吸

鼻炎で鼻が詰まった状態などから口呼吸になってしまうケースも多いですが、中には鼻が詰まっていないのに、癖で口呼吸になっているケースもあります。口で呼吸をしていると、それに対応した骨格やガタガタの歯並びになっていってしまいます。

<対策>

鼻炎などがある場合にはそちらの治療を受け、癖の場合にはなるべく早期にやめさせましょう。

◆小帯(しょうたい)の異常

小帯というのは、上唇と歯茎との境目部分や舌の下にあるスジ状のものです。これが異常に太くなっていると、歯がすきっ歯になったり、歯並びの形成に問題が起こったりすることがあります。

<対策>

異常な小帯は簡単に切除することが可能ですので、歯並びに異常を起こす前に歯科で切除しておくのが良いでしょう。

◆食生活

あまり噛まない食生活をしていると、顎の成長がうまく行われなくなります。テレビを見るために横を向いて食べたり、片方でばかり噛んだりする癖があると、顎の骨が変形してしまうことがあります。

<対策>

加工食品など軟らかいものばかり食べず、繊維質のもの、かみごたえのあるものもバランスよく食べましょう。また、左右でバランスよく噛むことを心がけましょう。
 
 
以上のようなことにできるだけ早く気づき、対処することで歯並びや骨格を悪くせずに済み、矯正治療をしなくてよくなる場合も少なくありません。そのためにはお子さんの様子を常日頃からよく観察してあげることが大事です。また、定期的に歯科で検診を受けておくのも効果的です。