どんな人が歯周病になりやすい?

現在日本では、成人の約8割の人が歯周病、またはその予備軍とさかんに言われています。このような話を聞くと、「歯周病になるのは仕方のないことなのだ」と思ってしまいがちですが、実は歯周病というのは、生活習慣病の一つにも数えられているように、その原因のほとんどは生活習慣の悪さからきています。

つまり、生活習慣を見直すだけで歯周病にかからないことも可能なのです。どのような人が歯周病にかかるリスクが高いのか、見ていきましょう。

 

歯周病のリスクを高めるのはこんなこと

歯周病は歯の周囲に溜まる歯垢(プラーク)が直接の原因で起こりますが、次に挙げる項目に当てはまる人は歯周病のリスクが高くなります。

1.タバコを吸う

タバコは、歯茎の血流を悪くし、酸素不足、栄養不足の状態にし、免疫も働きにくくしてしまいます。そのため、歯周病を発症・進行させやすくなり、歯周病の治療をしたとしても治りが悪く、治療効果が出にくい傾向があります。

2.あまり噛まなくても良いものばかり食べている

現代社会では、加工食品があふれており、あまり噛まずに済むものばかり食べてしまう、という方もいるのではないでしょうか。あまり噛まない生活が日常化していると、お口からの唾液分泌が低下し、自浄作用が衰えることによって、歯周病にかかりやすくなります。

3.間食・糖分の摂取量が多い

間食、糖分を摂ることが多いと、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)が溜まりやすくなるため、歯周病のリスクが高くなります。

4.ストレスの多い生活をしている

ストレスが過剰な生活をしていると、体の免疫力が下がるため、歯周病にかかりやすくなります。

5.糖尿病である

糖尿病にかかっている人は、免疫力が低下するため、歯周病にかかりやすくなります。また、歯周病にかかっていると糖尿病を悪化させやすくなるという逆の関係もあることがわかっています。

6.強い歯ぎしりや食いしばりをしている

歯に異常な力がかかり続けると、歯を支えている骨に負担がかかります。歯周病にかかっていると、歯ぎしりや食いしばりによる強い力が、歯周病による骨の吸収を促進してしまい、歯周病の進行を早めてしまいます。

7.口呼吸をしている

鼻で呼吸をするのが、本来の人間の在り方ですが、鼻詰まりや癖などにより口で呼吸をすると、口の中が乾いてしまい、唾液の自浄作用や殺菌作用が働かなくなりますので、歯周病のリスクが高まります。

8.詰め物、被せ物がたくさん入っている

歯に詰め物や被せ物が入っていると、歯との境目に汚れが溜まりやすくなります。そのため、歯周病のリスクも増加します。
 
 
多くの場合、歯周病は上の複数の要素が絡み合って発症、進行します。お口のケアを丁寧に行うことはもちろんですが、上の項目に当てはまるものがあれば、歯科医師とも相談して、できるだけ早めに改善していくことが大事です。