歯磨きで気軽に免疫力アップ
ウイルスや細菌に負けない健康な体を保つためには、生活習慣や食生活を見直して体を健康にして免疫力を高めておくことが大事です。ですが、免疫力にはお口の衛生状態というのも大きく関係しているということが最近になってだんだんとわかってきました。
今回はお口の衛生状態と免疫力との関係についてご紹介します。
免疫力とお口の状態との関係
お口の中の状態は、次のように免疫といろんな面で関連しています。
◆歯周病と全身の健康
歯周病は、歯を失う原因の病気としてよく知られていますが、実はそれだけではなく、全身の健康とも大きく関わっており、さまざまな重大な病気との関連性が指摘されています。その中でも、糖尿病との関連は特に深く、糖尿病にかかっていると体の免疫が落ちてしまうため、歯周病にもかかりやすくなるのと同時に、歯周病にかかっている人は糖尿病にもかかりやすくなるという逆の関係もあることがわかってきています。
また、歯周病菌が口の中に多い人は、喉の粘膜にインフルエンザなどのウイルス感染が起こりやすくなるということも研究の結果、報告されています。
◆口腔環境と腸内環境との関係
腸内細菌の状態が良いと免疫力が高くなる、という話が有名なように、腸内環境というのは健康を保つ上でとても大事です。最近では、腸内環境とお口の細菌環境を作っている細菌には関連性があることがわかってきており、そういった意味でもお口の環境を整えておくことは大事だと言われ始めてきています。
お口の環境を整えて手軽に免疫力アップ!
お口の衛生状態というのは、虫歯や歯周病に影響するのは言うまでもありませんが、お口の中だけにとどまらず、体全体の健康や免疫にも大きく関係しているため、そういった意味でも非常に大事なものであると言えます。
実際に、介護施設で口腔衛生ケアをしっかりと行った高齢者は、そうでない高齢者に比べて、インフルエンザにかかる割合が低かったという調査結果も出ています。
お口の中の状態というのは、ご自分でも見てわかりますし、気がついたらすぐに歯磨きもできますので、手軽に免疫力アップできる手段とも言えます。ただし、お口の中には、歯ブラシでは届かない部分にも汚れがたまる部分というのがありますので、定期的に歯科でのクリーニングを受けることも大事です。
お口を清潔に保つことで、インフルエンザや新型コロナの感染予防にも役立つ可能性があります。ぜひ参考にしてみてください。