インプラント入れ歯（オーバーデンチャー）
院長より
総入れ歯・部分入れ歯が「外れる・痛い・噛めない・しゃべりにくい」などの悩みを抱える方は少なくありません。その原因の多くは、支えとなる歯や骨が少なく、入れ歯を安定させる力が十分ではないことです。そこで、少数のインプラントを顎骨に埋入し、その上に入れ歯を安定させる方法があります。これがインプラント入れ歯（インプラントオーバーデンチャー）です。従来の入れ歯よりもしっかり噛め、外れにくく、生活の質を大きく改善できる治療として注目されています。
インプラント入れ歯とは？
2〜4本程度のインプラントを顎の骨に埋め込み、そのインプラントを“固定源”として使用する入れ歯です。入れ歯自体は取り外し式ですが、インプラントによって強く保持されるため、噛みやすく、動きにくく、痛みにくいという特徴があります。
このような方におすすめです
- 総入れ歯・部分入れ歯がフィットしない
- 硬い物が噛めない、外れるのが不安
- 下顎の入れ歯が安定しない
- 外科負担や費用を抑えながら改善したい
- 固定式のインプラントは難しいと言われた
- 骨が痩せてしまっている
インプラント入れ歯のメリット
- 通常の入れ歯より圧倒的に安定する
- よく噛めるため、食事の楽しみが戻る
- 取り外しでき、清掃しやすい
- インプラント本数を少なくできる
- 顎骨への刺激により骨吸収を抑制
- 話しやすく、会話の不安が減る
デメリット・注意点
- 外科手術が必要となる
- 定期メンテナンスが必須
- インプラント周囲炎のリスク
- 設計により調整・修理が必要な場合がある
インプラント入れ歯の構造タイプ
- ロケーター（アタッチメント）方式：着脱が簡単・費用を抑えやすい
- バーアタッチメント：複数本連結で高い安定性
- 磁性アタッチメント：金属アレルギーに配慮したケースにも
従来入れ歯との比較
| 通常の入れ歯 | インプラント入れ歯 | |
|---|---|---|
| 安定性 | △ | ◎ |
| 噛む力 | 弱い | 強い |
| 外れやすさ | あり | 少ない |
| 骨吸収 | 進行しやすい | 抑制が期待できる |
| 費用 | 比較的低い | 中〜高 |
インプラント治療（固定式）との比較
- 本数が少ないため外科負担・費用を抑えられる
- 適応症例が広い（高齢者・骨量不足など）
- 清掃性が高く、衛生管理がしやすい
治療の流れ
- 精密検査・CT撮影・診断
- 治療計画と費用説明
- インプラント埋入手術（必要に応じ静脈内鎮静）
- 治癒期間（数か月）
- 入れ歯作製・調整
- 口腔内で適合確認・装着
- メインテナンス・噛み合わせ管理
どれくらい噛めるようになる？
個人差はありますが、従来の入れ歯の約2〜5倍の咀嚼力を回復できると報告されています。
食事制限が大幅に軽減し、生活の満足度向上が期待できます。
長期安定のために重要なこと
- 毎日の丁寧な清掃
- 定期メインテナンス（3〜6か月）
- 噛み合わせ管理
- 喫煙・糖尿病など全身管理
想定されるリスク・副作用
- 術後の腫れ・痛み・内出血
- インプラント周囲炎リスク
- アタッチメントの摩耗による交換
- 全身疾患により治癒が遅れる場合がある
費用について
インプラント入れ歯は自由診療です。インプラント本数・骨造成の有無・装置の種類（ロケーター・バー等）により費用が異なります。事前に治療計画書と明確なお見積りを提示いたします。
よくある質問（Q&A）
Q. 高齢でも受けられますか？
全身状態・骨量が問題なければ、多くの方が適応となります。
持病や服薬状況も含め丁寧に評価します。
Q. 入れ歯は取り外し式ですか？
はい。清掃性を高めるため、取り外し可能な設計が一般的です。
Q. 通常のインプラントより安全ですか？
本数が少ない分、外科侵襲が小さい傾向がありますが、精密診断が必須です。
Q. 下の総入れ歯が外れやすいのですが改善しますか？
多くの場合、インプラント入れ歯により高い安定性が得られます。
新宿で「入れ歯が合わない・噛めない」とお悩みの方へ
インプラント入れ歯は、生活を大きく変える可能性のある治療です。
「もっと快適に噛みたい」「見た目も気になる」「落ちてしまうのが不安」など、どんなことでもご相談ください。
患者様の状態・希望に合わせ、無理のない最適な治療プランをご提案します。