二次むし歯・二次カリエス(虫歯が再発した場合)
院長より
虫歯治療を受けた歯で再び虫歯が起こることを、二次カリエス(再発虫歯)と呼びます。特に、銀歯や古いレジン修復のすき間から細菌が侵入することで発生し、初期は痛みがなく気づきにくいのが特徴です。
再発を繰り返すと、神経を失い、最終的には抜歯へ進む危険があります。
当院では、原因精査と精密治療により、「再発しにくい」環境づくりを重視しています。
虫歯が再発する主な原因
- 詰め物・被せ物と歯の境目のすき間
- 銀歯(メタル修復)の経年劣化
- 治療時の視認性不足(肉眼治療)
- 歯磨きが届きにくい形態
- 噛みしめ・歯ぎしりによるマイクロクラック
- 根本的な原因(生活習慣・細菌環境)の未改善
再発虫歯はなぜ気づきにくい?
多くの場合、虫歯は詰め物の内部で進行するため、表面は問題なく見えます。
痛みやしみが出る頃には、虫歯が深部まで進行し、神経に近づいていることも珍しくありません。
そのため定期検診・レントゲンチェックが不可欠
当院で行う精密診査
- 問診・治療履歴の確認
- マイクロスコープによる視診
- デンタルX線撮影
- 必要に応じてCT撮影
- 噛み合わせ・補綴物の適合検査
「なぜ再発したのか」を特定し、再発予防まで含めて治療計画を立案します。
治療方法(状態により異なります)
① 詰め物・被せ物の再作製
虫歯部分を除去し、適合性の高い修復物に置き換えます。
特にセラミックは段差が少なく清掃性が高いため再発リスクを抑えられます。
② 精密根管治療(神経に達している場合)
歯髄炎・根尖病変を伴う場合、マイクロスコープ・ラバーダムを使用し、感染源を徹底除去します。
③ 生活習慣・細菌環境の改善
ブラッシング指導、フッ素応用、食習慣、リスク評価により再発しにくい口腔環境へ整えます。
再発を繰り返す方に多い背景
- 歯磨きはできているつもり(実は磨けていない部位がある)
- 間食・糖分摂取が多い
- メタル修復が多い
- 定期検診に通えていない
- 歯並び・噛み合わせの問題
当院が再発防止にこだわる理由
- マイクロスコープによる視認性の高い形成・除石
- ラバーダム防湿による細菌遮断
- 高精度口腔内スキャナーによる型取り
- 境目の段差を抑えた修復設計
- 定期メインテナンスによる長期管理
放置すると起こるリスク
- 歯髄炎・激痛
- 根尖性歯周炎(根の先に膿)
- 歯根破折
- 抜歯・インプラント・入れ歯が必要になる可能性
治療の流れ
- 診査・原因分析
- 虫歯部分の除去
- ラバーダム防湿・形成
- セラミック・レジン修復・被せ物製作
- 噛み合わせ調整
- 予防管理・メインテナンス
費用について
再発状況・治療法・修復材料により異なります。
保険診療・自由診療いずれも対応し、事前に明確な説明を行います。
リスク・副作用
- 歯の切削量が必要になる場合がある
- 治療後に一時的なしみ・痛みが出ることがある
- 神経を残せない場合がある
- 噛み合わせ調整が必要な場合がある
よくある質問(Q&A)
Q. 銀歯は再発虫歯になりやすい?
はい。金属は経年的に劣化し、境目にすき間ができやすいとされています。
Q. 痛くないのに治療は必要?
再発虫歯は無症状で進行するため、早期治療が重要です。
Q. 何度も虫歯を繰り返す場合は?
原因分析(清掃、噛み合わせ、材料選択など)が必要です。ご相談ください。
再発しにくい未来へ ― まずはご相談ください
虫歯の再発は「治療が悪かった」という単純な問題ではなく、複合的な要因で起こります。
原因を正確に突き止め、精密治療と予防管理を行うことで、歯の寿命を大きく延ばせます。
「何度も同じ歯を治している」「また虫歯と言われた」――そのようなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。



