歯をぶつけた・グラグラする(外傷歯)
院長より
その揺れ、自然に治るとは限りません。転倒、スポーツ、交通事故、子どもの衝突などにより歯を強くぶつけた場合、見た目に問題がなくても、歯根や歯周組織、神経、骨にダメージが及んでいることがあります。「しばらく様子を見る」で済ませてしまうと、神経が壊死し、数週間〜数か月後に痛み・変色・フィステル(歯ぐきの腫れ)・抜歯へ進行する可能性もあります。
外傷歯治療の鍵は、早期診断・早期固定・継続的フォローです。
当院では、CT診断・マイクロスコープ・根管治療・歯周固定など、専門的な外傷管理に対応しています。
こんな症状はありませんか?
- 歯がグラグラ動く・噛むと痛い
- 歯が短くなった・位置がずれた
- 歯ぐきが紫・黒っぽい・出血している
- 歯がしみる・噛むと響く
- 歯の色が濁ってきた
- 歯ぐきに白いできもの(フィステル)がある
外傷歯の代表的な状態
- 歯の打撲(歯根膜挫傷)…痛み・軽度の揺れ
- 亜脱臼(部分的な脱臼)…位置ズレ・揺れ
- 脱臼(完全に抜けた)…緊急再植が必要
- 破折(歯冠・歯根)…要精密検査
- 骨折(歯槽骨)…固定・処置が必要
受傷直後の正しい応急対応
- 歯は触らず、元の位置から動かさない
- 強く噛まない・食事は避ける
- 歯が抜けた場合は牛乳・唾液に浸して保存
- 乾燥させない(ガーゼに包むのはNG)
- 可能な限り早く歯科医院へ(30分以内が理想)
※救急性が高いため、まずはお電話ください。
当院の精密診断
- レントゲン・歯科用CTによる骨・歯根評価
- 歯の動揺度テスト
- 生活歯髄判定(神経の生死)
- 歯根破折・歯槽骨骨折のチェック
- 長期的経過観察計画
治療方法について
① 歯の固定(スプリント固定)
揺れがある場合、周囲の歯とワイヤーまたは樹脂で固定し、治癒を促します。
期間は1〜4週間が一般的です。
② 根管治療(神経が壊死した場合)
神経が死んだり感染した場合、マイクロスコープ下で精密根管治療を行います。
将来的な変色・歯根吸収予防にも重要です。
③ 再植術(歯が抜けてしまった場合)
受傷直後であれば、歯の再植が成功する可能性があります。保存状態と時間が重要です。
④ 歯根破折への対応
破折位置・深さにより、固定・部分的保存・外科治療・抜歯などを選択します。
⑤ 審美修復・漂白
外傷後に変色した場合、ウォーキングブリーチやセラミックなどで見た目を改善できます。
治療後もフォローが必要な理由
- 数か月後に神経壊死が起こることがある
- 遅発性の歯根吸収が起こりうる
- 噛み合わせによる再発防止が必要
- 小児は成長とともに変化するため
3か月・6か月・1年ごとの経過観察を推奨しています。
リスク・副作用
- 歯根吸収・歯髄壊死が起こる可能性
- 固定期間中の違和感・清掃性低下
- 破折の場合、保存が難しいことがある
- 再植は成功率に個人差がある
よくある質問(Q&A)
Q. 痛みがなくても受診すべきですか?
はい。外傷歯は無症状でも神経死や吸収が進行することがあります。
Q. 抜けた歯は戻せますか?
時間・保存状態が良ければ再植が可能な場合があります。すぐにご相談ください。
Q. 子どもの前歯でも治せますか?
乳歯・永久歯で対応が異なります。成長を考慮し治療を行います。
Q. インプラントが必要になることはありますか?
重度損傷・歯根破折の場合は検討しますが、まずは保存を最優先します。
新宿で歯をぶつけた・グラグラする症状がある方へ
外傷歯は、初期対応の早さがその後の歯の寿命を大きく左右します。
「様子を見る前に、まず歯科」——これが最も重要です。
スポーツ・転倒・事故など、どんな小さな衝撃でも構いません。
不安があれば、いつでもご相談ください。
◎急患・当日対応可能です。お電話ください。



