歯石がつきやすい人ってどんな人?
毎日ちゃんと丁寧に歯磨きをしているのに、歯石が溜まってしまう、という人はいませんか?歯石が溜まっていると歯磨きをしていないように思われて困っている方もいることでしょう。一方で、何年も歯石取りをしていないのに、ほとんど歯石がたまらない人も存在します。
実は歯石というのは、つきやすいタイプの人、そうでない人がいます。この差は一体何なのでしょうか?
歯石はなぜ溜まっていく?
◆磨き残しがあると歯石になっていく
歯石というのは、歯の周囲にたまるカス「歯垢」が唾液中のミネラル成分によって硬くなったものです。歯磨きの際に磨き残してしまった歯垢があると、それにミネラルがくっついて歯石になってしまいます。
◆唾液が多いと歯石になりやすい
唾液のミネラルによって歯石が溜まりやすくなりますので、当然、唾液が多いほど、歯石ができやすい傾向があります。そのため、唾液腺が近くにある前歯の裏側や上奥歯のほっぺ側には歯石が溜まりやすくなります。
歯石がつきやすい人、そうでない人の違い
歯石がつきやすい人、そうでない人というのは、歯磨きがちゃんとできているかどうか、ということも関係しますが、体質が関係している面も大きいといえます。この場合の体質というのは、主に唾液の性質のことで、唾液の量が多い人、サラサラした唾液が多い人、唾液の質がアルカリ性に傾いている人というのは、歯石が溜まりやすい傾向があると言われています。
唾液がアルカリ性に傾いている人は、酸性に傾きやすい口の中を中和して、虫歯になりにくいという利点があります。逆に、酸性に近い人は、歯石は溜まりにくくなりますが、口の中が酸性になりやすいので、虫歯のリスクに注意が必要です。
歯石が溜まりやすい人は歯周病に注意
歯石が溜まりやすい人は、虫歯にかかりにくい傾向があるため、長年歯のトラブルがなく、歯医者にあまり行ったことがない、という人が多いものです。ですが、このような人は、虫歯にはかからなくても、溜まった歯石が原因で歯周病にかかりやすく、重症化しやすいリスクがあるのでくれぐれも注意しましょう。
歯周病は初期にはほとんど症状を出さず、ある程度ひどくなってからじわじわと症状を出してきます。自分でもはっきりとわかるくらいの症状が出る頃には、すでに歯を支えている骨がほとんどなくなっていて、抜歯するしかない、という状態になっていることも珍しくありません。
そのため、虫歯があまりなく、歯石が溜まりやすいという人は、できるだけこまめに歯科で定期的なクリーニングを受けることが大事です。