インプラントって本当に大丈夫?という方へ

歯を失って歯を補う治療法にはいくつかあり、インプラントもその中のひとつで、最近とても人気が高まってきています。インプラントに興味を持たれている方も多いと思いますが、体に埋め込む、ということで「本当に大丈夫?」と疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、インプラント治療の安全性についてご紹介していきます。

 

インプラントとは

歯科でいうインプラントとは、人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を被せる治療法です。

従来歯を補う治療法としては、入れ歯やブリッジがメインで行われていましたが、インプラントは元々の天然歯と同じ状態を再現することができるため、これまでにはなかった自然な使い心地が得られることで他の治療法とは一線を画しています。

インプラントの素材の安全性

インプラント治療で埋め込む人工歯根の素材の安全性はやはり気になるところです。

現在、インプラントの素材としては、チタンという金属がほとんどの場合使われています。チタンは金属ではありますが、非常に体に安全で、生体親和性が高いことから、心臓のペースメーカーや人工関節などにもすでに昔から使用されています。

また、金属アレルギーも非常に起こしにくいことで知られています。

インプラント手術の安全性

インプラントは手術があるから怖い、という方もいらっしゃるかもしれません。確かに、他の治療法では手術は必要ありませんので、インプラント治療を受ける上で手術を気にされている方は多いと思います。

実際に、インプラントを行う場合、傷口の大きさとしては抜歯と比べてそれほど変わるものではありませんので、手術としてはそれほど侵襲が大きい大掛かりな手術というわけではありません。また、現在ではインプラント手術を行う際にはCTスキャンで骨の状態を詳しく診査し、3次元的に骨の形や骨の内部の状態もしっかりと確認した状態で手術を行いますので、手術中に埋め込む場所がずれるなどのトラブルを起こすことはありません。

手術自体に恐怖感や不安感が強い、という方でも、当院では気分をリラックスした状態で手術が行えるように静脈内鎮静法(セデーション)というリラックス麻酔も受けていただくことができますので、お気軽にご相談ください。

インプラントの寿命

インプラントは保険がきかず、他の治療法と比べて高額になることも多いことから、どのくらいもつのか?ということが気になる方もいらっしゃることでしょう。実際どのような感じかというと、厚生労働省の調査では、9割以上のインプラントが10〜15年経っても無事に残っているという状態で、それ以上使っている方も多くいらっしゃいます。

ブリッジや入れ歯の場合、平均耐用年数は10年もいかないことから、インプラントは他の治療に比べてずいぶん長持ちさせやすい、ということが言えると思います。

ただ、インプラントは骨の中に埋め込まれて体の一部になっていることから、ご自分の歯と同様に、毎日のお手入れの仕方が耐用年数にも大きく影響を与えやすい、ということが言えます。そのため、長持ちさせたければ念入りなケアを欠かさないようにしましょう。