虫歯のせいで頭が痛くなる?虫歯と頭痛の関係

頭痛に悩まされている人は多いですが、頭痛の原因にはさまざまなものがあります。そしてその原因の中に虫歯が関係している場合もあります。

虫歯が引き起こす場合とはどのようなものか、見ていきましょう。

 

虫歯が頭痛を引き起こす場合とその解決法

◆歯の神経の炎症(歯髄炎)

虫歯がひどくなって内部の神経に達すると、神経が炎症を起こしてズキズキと強い痛みを出します。この状態を歯髄炎といいますが、歯髄炎は脈を打つような強い痛みで、あまりに痛みの程度が強いために、痛みを感じる範囲が広くなってどの歯が痛いのかすらわからなくなり、強い頭痛を起こすことがあります。

<解決法>

歯髄炎かどうか、というのは、視診やレントゲンをとることでほとんどの場合、わかります。歯髄炎の場合は神経を取り除く治療を行うことで痛みはなくなっていきます。

◆虫歯から副鼻腔に感染を起こした場合(歯性上顎洞炎)

顔面上部にはいくつか副鼻腔と呼ばれる空洞があいていますが、そのうちの上の歯に近い部分にあるものを上顎洞炎と呼んでいます。上顎洞は上の奥歯の歯根と非常に近い場合があり、上の奥歯の虫歯がひどくなって歯根内部に感染が広がると、上顎洞に達すると頭が重苦しい感じ、痛み、顔面の痛み、悪臭のする鼻水、といった症状を起こすことがあります。

<解決法>

歯性上顎洞炎の場合も、視診などの検査、レントゲンにより原因を特定できます。歯性上顎洞炎では、問題となる歯の根の治療を行うか、治療しても改善が見込まれない場合には抜歯をしなければならないこともあります。

◆虫歯を避けて片噛みになり、筋肉に痛みが出た場合

虫歯で穴があいているために噛めないので、反対側でばかり噛んでいる状態が続くと、そちら側の噛む筋肉ばかりが使われて顎関節症や肩こりや首のこりなどにも繋がっていきます。そのような筋肉の過緊張により頭痛を感じることがあります。

<解決法>

痛みや穴などがあって噛めない歯がある場合、放置しておくと確実に状態は悪化していくだけですので、早めに治療を受けましょう。

以上のように、虫歯が頭痛を引き起こすケースというのもさまざまです。虫歯が明らかにあるのがわかっている場合はもちろんですが、中にはご自分で虫歯があるとわからないケースもありますので、長引く頭痛、ひどい頭痛がある場合には特に、一度歯科的なチェックをしてみると良いかもしれません。