親知らず抜歯をした方がいいケース、しなくていいケース

親知らずというと、「抜いた方がいいもの」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。抜歯には痛い、腫れるというようなイメージも根強いことから、親知らずの抜歯に対して不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。
ですが、親知らずにもいろいろあり、抜くことをおすすめするケースとそうでないケースというのがあります。
今回は親知らずを抜歯した方がいいケース、そうでないケースについてご紹介します。

 

親知らずってどの歯?

一番奥にある歯を親知らずだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。これは、当たっているケースもありますが、必ずしもそうでない場合もあります。なぜかというと、親知らずは全ての人に生えているわけではなく、もともとそれ自体ない人もいれば、埋まったまま生えてこない人、傾いて生えきれずに途中で止まっている人など状況が様々だからです。

親知らずは前から数えると8番目に当たる歯で、大きな奥歯(大臼歯)の中では前から数えて3番目に相当します。専門用語では第三大臼歯と呼ばれます。

親知らずが生える場合、ほとんどのケースでは、10代後半から20代前半頃に生え始めます。ですが、時には30代を過ぎてから生えてくることもあります。親知らずは、火を使わずに硬いものを食べていた大昔の時代には必要だったという説もありますが、現代では、生えていても実際に機能していることはほとんどなく、存在価値はそれほどなくなってきていると考えられています。

親知らずを抜いた方がいいケース

一般的に、次のような場合では、親知らずを放置しておくことでトラブルが起こる可能性が高いので、抜歯が勧められます。

1.きちんと生える見込みがない

親知らずが横向きに倒れて埋まっている、もしくは、斜めに傾いていて手前の歯に引っかかっている場合です。このような状態を放置していると、虫歯や歯周病の原因となったり、手前の歯を押して、歯並びが崩れるリスクがあります。

2.大きな虫歯になっている場合

すでに大きな虫歯ができている場合、治療自体が大変なのに加え、治しても再発しやすいので、抜歯が勧められます。

3.歯茎が腫れている

親知らず周囲の歯茎が腫れている場合にも、腫れの程度がひどい場合には特に、早めの抜歯がおすすめです。

4.顎関節症を起こしている

親知らずの生え方が悪くて顎関節症を引き起こしている場合、放置することで顎関節症が悪化することがあります。

5.歯が歯茎や頬を傷つけている

親知らずが粘膜や歯茎に当たって傷を作り、痛む場合です。

6.骨の中にのう胞ができている

親知らずが顎の骨に埋まった状態であっても、レントゲン上で周囲に嚢胞が確認される場合、トラブルを起こす前に抜歯が勧められることがあります。

親知らずを抜かなくてもいいケース

基本的に、特に親知らずがトラブルの元になっておらず、上のケースに当てはまらなければ、特に抜く必要はありません。中には、大事に残しておくことで後になって役に立つ場合もありますので、問題なく生える場合には、他の歯と同様きちんとお手入れして虫歯、歯周病にさせずに大事にしていきましょう。

具体的に、次のような場合には親知らずを抜く必要はなく、様子を見ます。

・きれいに異常なく生えて、問題を起こさない場合
・骨の中に完全に埋まっていて問題なく骨の中にとどまっている場合

親知らずを抜かずに残しておくと後で役立つケースも

健康な親知らずを抜かずに残しておくと、次のような例で役立てる可能性があります。

・親知らず手前の歯が抜歯になった場合、ブリッジの支えの歯として
・どこかの歯が抜歯になった場合、その部分に移植し、活用できる
・歯列矯正で、歯を動かすための支点にすることができる

簡単に、親知らずを抜いた方がいいケース、しなくていいケースについてご紹介しましたが、実際お口の中の状況は一人一人違いますので、気になる方は一度、歯科でレントゲンを撮ってもらい、歯科医師に判断を仰ぐことをおすすめします。抜歯をしなければ将来的にトラブルを起こす可能性がある場合は、痛みなどを出す前に早めに抜歯をすることをお勧めします。